『投資の大原則』を読んでみた〜義理の弟くんのために〜

義理の弟くんから『投資の成功者として投資のことを教えてください』とお願いされてしまいました。しかし全く成功者ではなく、経験は伝えられないので、2人の有名投資家が投資の基礎を記した『投資の大原則』を読んで、自分なりの解釈を伝えることにしました。

結論から言えば、普段プロジェクトマネジメントをやっているせいか、投資は自分1人で行うプロジェクトみたいだなと思ってしまいました。いかにリスクと上手に付き合うか、だと思います。

目次

分散投資

投資は1に分散投資、2に分散投資、3に分散投資とのこと。なにかに偏った投資ではなく、市場全体に投資できるようなファンドを選ぶ方がよいとのこと。また、時間的にも分散させるほうがよいとのこと。毎月積み立てていれば、価格が上下しても慌てることなく済む。ドルコスト平均法の考え方です。

これを読んで思ったのは、SBI証券でできる曜日指定の定期買い付けです。曜日指定や日付指定で月の中で分散させれば毎月1回よりもさらに分散できる気がします。さらにその曜日も月曜日と週中では変わりそうなので、そこも分散させてみたら、かなりの分散になる気がします。

定期的なリバランス

定期的に資産配分を考え直し、再分配することをリバランスという。本書のなかでは1年に1度はリバランスを行うこと、としています。例えば株式と債券のバランスを7対3と決め、株価高騰により8対2になってしまったら、株式を売却して債券を購入することで元の比率に戻す。これをすることで価格が下がっている時に購入できるし、リスクの軽減になる。実際にほったらかした場合との比較ではリバランスしたほうが実績が上がっていた。毎日株価をチェックしてリバランスをするのは無闇な方法ですが、1年に1度ならできそうな気がします。

投資は長いプロジェクト、リスクマネジメントが重要

普段システム開発のプロジェクトマネジメントしているせいか、本書を読んでいて投資は長い長いプロジェクトと捉えてしまいました。プロジェクトでもリスクマネジメントというのはとても大事なタスクです。

リスクマネジメントとは

投資におけるリスクは『株価下落』や『債券発行体の破綻』などが主要なところだと思います。そのリスクに対し、いかに対応するかが投資のポイントと言えそうです。リスクマネジメントには「回避」「転嫁」「軽減」「受容」というプロセスがあります。それぞれ投資に置き換えてみると以下の通りです。

回避

回避とはリスクを除去することを指します。投資におけるリスクである株価下落は必ず発生するので、回避は難しいと言えるでしょう。社債発行体の企業を救う力とかがあれば、それは回避に当たる気がしますが、途方もない力です。唯一の回避策は投資しないこと、だと思います。貯蓄のみを行えば、それはリスク回避と言えるでしょう。しかしこれはリスクと対を成すリターンを放棄することなので、バランスが重要です。

軽減

軽減とは起こりうるリスクの発現確率と結果を限りなく小さくしよう、という考え方のプロセスです。投資では発現確率を下げるのはかなり難しい気がします。株価が下がる時は下がるので…。しかし、結果を小さくすることはできる、かつ長期的見たらリターンを大きくすることができる、それを本書では分散投資、インデックス投資、リバランスだ、としています。

インデックス投資は分野を絞ったりせず、市場全体に投資する商品を選ぶことでリスクを軽減することができます。S&P500はアメリカの上位500社を対象にした指標ですが、全世界株式や全米株式に投資するものを本書では薦めています。(私は投資初心者のため、念のためどちらも保有しています。)

転嫁

転嫁とは、リスクが発生してしまっても、それを誰か第三者に押し付けてしまおう、という考え方です。投資で言えば、元本割れや購入時よりも基準価額がマイナスになっても保証してくれる!みたいなものを指すように思います。しかし…こういう商品は手数料が高そうです。投資型の生命保険等ではありそうだなあと思いました。FPとしてはあんまりおすすめしません。

受容

受容とは、そのリスクを受け入れる、というプロセスです。これができるのならば苦労はしませんが、投資でもある程度は受容が必要です。言い換えれば、受容できるように限りなく努力してリスクを『軽減』しておくことが重要となります。そのプロセスを、本書ではインデックス投資、および年に1回のリバランスとして紹介しています。かなり具体的に紹介してくれています。少し前(2012年)の本、かつアメリカを舞台にしているので、我々日本人に当てはめて再検討は必要ですが、参考になることに間違いはありません。

最後に…コンティンジェンシープラン

コンティンジェンシープランってなんじゃい、と思った方もいらっしゃるかと思いますが、リスクマネジメントでは『なにかあったときの対策』を考えておこうというプロセスがあり、それをコンティンジェンシープラン(略してコンチプラン)と呼びます。

本書でも前提としてそれを紹介しています。

大事なのは投資をする前には必ず貯金をして、余裕資金で投資すること、ということです。予想もできないことは起きるので、防衛資金はちゃんと持っておきましょう。

最後まで読んでいただきましてありがとうございます。

投資初心者でも内容の通り投資すればリスクを限りなく軽減できると思わせてくれる本でした。またなにかお願いされたり、本を読んだりしたらブログとして載せようと思います。

以上、みなさんの参考になれば幸いです。

とっくんでした!

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